地域活動

政務調査レポート

①愛知県名古屋市 ②三重県伊勢市(平成21年3月25日水曜日~26日木曜日)

視 察 日

平成21年3月25日水曜日~26日木曜日

視察場所
  1. 愛知県名古屋市
  2. 三重県伊勢市
視察項目
  1. 駐輪対策
  2. 伊勢のまちづくり(1・河崎 2・おかげ横丁)

 

意  見

1.名古屋駅周辺の駐輪対策について

1・背景―昭和61年に名古屋市の自転車、原動機付自転車の駐車状況は駐車総台数11万台、駐車場内台数5万台、放置台数6万台と放置率は54.5%と全国的に高くなっていたことから、63年に名古屋、栄をはじめ13か所の駅が放置禁止区域に指定され、その後放置台数はいったん減少したものの、平成17年から上昇したことから駅周辺にコインパーキングを設置。

 

2・概要―一般の自動車のコインパーキングと同様のシステム「自転車ロック装置」を名古屋駅周辺で収容台数3600台分を設置。利用パターンは「1回利用」と「定期利用」。

 

3・所見―駅周辺に細かく整備されていた。また、車道側には原動機付自転車の駐輪設備が数多くなされているところが特徴だと思う。
しかし、駅から少し離れると違法駐輪が目立つ点が課題である。
名古屋に北区と比較した場合、土地の問題が課題になることから、少ない土地を活用するには駐輪施設の地下化も検討すべきであるなど、赤羽駅をはじめとする、北区内の駐輪対策に参考になった。
P1040051P1040059


2.伊勢のまちづくり…河崎

1・事業の概要―河崎地域に流れる勢田川の改修工事計画が発表されたことをきっかけに、地域住民から伊勢河崎の町並みを残そうと、「伊勢河崎の歴史と文化を育てる会」が結成され、町並みを残しながら勢田川の護岸工事が始まる。同時期に「伊勢市都市マスタープラン」が公表され、地域の活動拠点となる「伊勢河崎商人館」が伊勢市を購入し建設される。合わせ「伊勢河崎の歴史と文化を育てる会」から「特別非営利活動法人伊勢河崎まちづくり衆」設立と進化。「伊勢河崎商人館」を伊勢河崎の歴史資料館として展示されているのに合わせて、地域の方を集めてのイベント(寄せや音楽会、講演など…)開催をしている。

2・効果―町の歴史を受け継いでいくことだけでなく、街の人たちの交流が盛んになる。新しいお店を開く場合も自主的に街並みに調和した外装内装にするなど、街全体の統一感が確立されていて、その点から観光地として注目されるようになった。今では観光ルートとして観光バスがつけられる。今後は伊勢神宮参拝後の観光地としてPR、ルート作りを検討している。

 

3・所見―地域の特性を活かしたまちづくりをまず、そこに住む住民が積極的に活動された点は特に大切なところだと思う。行政だけではここまでの街並み作りやイベント活動などは難しい。観光スポットにするためより、そこに住む人を大切にした活動が結果、観光としての魅力も引き出している。
市民との協働によるまちづくりについて、北区でも参考になった。
P1040108,P1040100 


3.伊勢のまちづくり…おかげ横丁
1・事業概要―内宮の門前町「おはらい町」の中ほどで、お伊勢さんの「おかげ」』という感謝の気持を持って、平成5年7月に誕生させたまちが「おかげ横丁」。
約2700坪の敷地内には、店舗数43店舗、施設構成は28棟(飲食9店舗 物販30店舗 美術館・資料館・計4館)。江戸から明治にかけての伊勢路の代表的な建築物が移築・再現され、この地方の魅力が凝縮されていて、三重の老舗の味、名産品、歴史、風習、人情まで、一度に体感できる。1400億円をかけて有限会社 伊勢福が整備、合わせて伊勢市はおかげ横丁内の道路整備をし、無電線化の整備。


2・効果―伊勢神宮参拝後の観光として、大きな役割をはたしている。


3・所見―年間500万人の参拝者という、大きな観光資源を活用し更に相乗効果を上げることができている事業だと思った。平日でも大変な賑わいで、休日ともなると歩けなくなる程であるとのこと。
伊勢河崎のまちづくりは地域の方々の小さな活動の結集で作られている
が、おかげ横丁は有限会社 伊勢福1社の資金と発想で始まり、整備されたまちづくりと対照的な事業であった。
区内にある神社仏閣、歴史的建造物などの周辺に参考になったまちづくりであった。

▲視察レポート一覧に戻る


活動報告